> 連続テレビ小説『マッサン』を見ています。
ヒロインのエリーは見た目こそ一端のレディなんですが、所作や表情に少女のようなあどけなさが滲み出ていてこれが非常に可愛らしい。エリー役のシャーロット・ケイト・フォックスさんは日本語での演技はもちろん、日本へ来たのも初めてという事らしいのですが、それが良い方向に作用しているみたいですね。
朝っぱらから堤真一さんの快活な演技を見られるのも気持ち良いなぁ。
> Zooey Deschanelのランドセル写真をはじめて拝見したんですが、とんでもなく可愛いですね。そりゃあ海の向こうで流行るわけだよ。あんだけ可愛いんだから(※個人の感想です)。それによく考えたら小学生が6年間使い倒しても壊れない数万円のバッグって結構な品物ですしね。
もともとは軍の背嚢だったわけだから別にやましい所は何も無いんだけど、どうしても小学生のイメージが根を張っているので日本での一般流行はもはや不可能に近いのが悲しいところ。ここはひとつ思い切って、『あなたの大事な同人誌守ります』とか謳ってコミケ会場で販売したらどうですかね?いけると思いますよ?……色々な意味で余計ダメか。
> 急に恋しくなって久しぶりに純露を買いました。いやぁ懐かしいこの黄金の砂糖味。
ずっと舐めてると鋭い円錐状になって口の中に刺さるのも相変わらずですこと……
ところで私は紅茶味の方が好きなんですけど、【紅茶味オンリーの純露が出てほしいと思ったことは特に無い】派の人間です。ちょっと物足りないくらいで丁度良い。
あの按排がとても大切な気がします。
> それとこのあいだ映画『のぼうの城』を初めて観ましたが、想像していたものの何倍もどんちゃんしていてびっくり。ありゃ史実モノというよりチャンバラですね。
敵味方入り乱れる戦場で「一槍参る!!」なんて言って騎馬侍が槍の一騎打ちを始めちゃったりしてもう楽しい楽しい。
中でも凄かったのが筋力にパラメーター全振りしちゃったような柴崎和泉守という男。
彼が長野口の城門前にある両脇を水田に守られた一本道に仁王立ちして、大槍を振り回しながら何十人もの侍をバッタバッタと薙ぎ倒していく絵面なんかもうギャグ以外の何ものでもないんですけど、様式美のような一対多が大好きなチャンバラ馬鹿にとってああいうシーンはもうワクワクが止まらないわけで。
史実に忠実な内容を期待していた方々には総スカンくらったみたいですが、私はこの映画、両手たたいてキャッキャしながら観てしまいました。
それと辛口評論家(アマチュア含む)の方々すらことごとく絶賛している田楽踊りのシーンですが、あれは本当にとんでもない事やってますよ。
あのシーンは撮影するに当たって事前に様々な安全策が講じられていたようですが、結局萬斎さんの「こちらでなんとかします」という旨の一言で、水の上に浮かべた支えのない船の上での小細工なしの撮影になったのだとか。不規則に揺れ続ける小さな船上の舞台で自在に唄って舞い踊り、観衆を魅了するのに一体どれほどの胆力が必要なのか私には想像もつきません。そしてそれを可能たらしめている、型にはまった稽古を連綿と積み上げてきた能楽師としての体幹の凄まじさもとても推し量ることが出来ない。
結局のところこの映画って、そういう“なんだかすごいもの”を見せたかった作品なんだろうなーと、エンドクレジットを眺めながらそんな事を考えていました。。
・アニメ色々
『普通の女子校生が【ろこどる】やってみた。』
なんというか、変なヤラシさのないスッキリした作品でしたね。
縁さんは結局奈々子の事が大好きなだけだったし、なにより当の奈々子の野暮ったさが最後まで徹底されていたのが本当に良かったです。
垢抜けなくてどこか放っておけないあの感じこそ流川ガールズの魅力ですもんね。
でも縁さんを“ゆかりん”と呼ぶ事だけは断固拒否な。
その枠はもう埋まってんだ。
『プリパラ』
まさかここまで面白いとは…女児向けアニメと侮っていてすみませんでした。
ニコニコ動画で視聴しているのでまだ12話までしか見ていないんですが、その12話がちょうど序盤の一区切りということでまさにこれまでの集大成。良いセリフは言いっぱなしで終わらせない。良いキャラクターもチョイ役では終わらせない。素材を遊ばせる事なく思いっきり使い切る脚本と演出はもう脱帽モノでした。
私はガーディアン定子を筆頭とした北条そふぃ親衛隊がお気に入りなんですが、そうでなくとも12話の親衛隊一同の『わりと好きですっ!!』という台詞にウルッときたのは絶対に私だけではないはず。
タツノコCGスタッフが作り上げるライブシーンも壮絶で、プリパラのライブBlu-rayを単体で出しても全く問題ない仕上がりですよねアレは。ねっ!!
次回が待ちきれないなー早く放送日にな~あれっ♪
『グリザイアの果実』
主人公(♂)の早朝全裸目薬烏龍茶一気飲みという今期最強のスタートダッシュをかました作品。原作未プレイなのでどうしようか迷っていたんですが、ぱんつの作画が素晴らしいので余裕の視聴継続と相成りました(単純かつしょうもない奴め)。
しかしなんというか、18禁のゲームは最近すっかり御無沙汰なんですけど(※アリスソフトを除く)“エロゲっぽい会話”というのはなかなかどうして変わり映えしないものなのですね。ダルいと言っては語弊がありますが、全く無意味なセリフが絶対必要不可欠であるかの如く組み込まれているあの感じ。ちょっと懐かしくてムズムズしました。
あとみちるちゃんかわいい。
・漫画を少し
『少年ノート 1巻 2巻』 鎌谷 悠希
奇跡のようなソプラノの声を持ちながら、人の何倍も音に敏感な体質故に日常生活に上手く馴染めない少年・蒼井由多香と、彼を取り巻く人々が織り成す青春群像。
完結したということで集め始めましたが、これはもう宝物にします。買うのを2冊だけにしといて本当によかった…一気に全部読んでしまうなんてもったいない。
1巻の中心は蒼井由多香。
季節は春 ― 母親と共に中学校へ入学前のあいさつに行った蒼井くんが、練習中の合唱部の歌声を聴いて涙を流すところから物語ははじまります。
当然蒼井くんは入学と同時に合唱部へ即日入部。彼の類稀なる歌声に合唱部全員が振り回される日々の中で、足りないパートの人員を確保したりバラバラに散らかった部員の意識を一つにまとめたりと合唱部は大わらわ。
ようやく1巻の最後に(ほんの一瞬だけれど)みんなの呼吸がひとつになって、合唱部はいよいよ新しい1歩を踏み出します。
2巻の中心は合唱部部長・別役秋年。
頑なな性格が招いた苦悩と、部長としての責任に縛られて身動きが取れなくなっている彼が、合唱部員たちとの衝突を経て決意を固め奮起するまでが描かれています。
別役君が奮起したことにより合唱部には心強い導き手も加わり、市民オペラに触れた事で蒼井くんの世界も更に広がりを見せる。1巻2巻を通して徐々に蒼井くんに忍び寄る、ロシアの天才ボーイソプラノ・ウラジーミル君の影も気になるし……これからどんな展開になっていくのか本当に楽しみです。
この作品に添えられた副題は『Days of Evanescence(はかない日々)』。
作中、合唱部副部長の町屋さんの心情にこんなものがあります。
興味があるんだ
いずれ失われていくものについて ―
蒼井くんの歌声や別役君の自尊心に限った話ではなく、この作品は様々な“はかないものたち”とどう向き合うかを描いた作品なのだと思います。そしてその“はかないものたち”の中には多分、私たちがとうに失ってしまったものも含まれている。
だからこそ私にはこの作品が不思議な輝きを帯びているように見え、けれどもそれはどこか懐かしくて、わけもわからず泣きそうになってしまうのだろう…なんて、町屋さんの中二病気質に中てられて、そんな事を考えたりしてしまいました。
『リトル・フォレスト 全2巻』 五十嵐 大介
東北のとある場所にある自然に囲まれた小森という土地を舞台に、主人公のいち子が自分と向き合い、自らの居場所について考えていく様子を瑞々しく描いた作品。
とは言ったものの、作中のいち子は日々の糧を得るためにひたすら畑仕事をし、山菜採りに出かけ、薪割りをし、料理を作って、それをいただくという自給自足の生活にただただ埋没していて、その合間合間に思い出したように彼女の価値観や心情の変化がぽつぽつと語られるので、物語の進行はとても慎ましい。
ではいち子とは何者か。有り体に言えば彼女はいわゆる“逃げてきた人”です。
なのではじめは何かから必死に目を逸らすように自給自足に没頭する日々を送っているんですが、物語が進むにつけ端々で少しずつ色々な事に気付いていき、次第に眼差しがまっすぐになっていく。このいち子の眼差しの活写は、なまじ言葉が無いぶん恐ろしいほどの説得力を持っていて、彼女が成長していく姿は胸にチクリとくるものがありました。
そしてこの作品の見所はなんといっても【いのちをいただく】、その描写の鮮やかさ。
畑の土起こしで取れたつくしを佃煮に。山で拾ったクルミは米と一緒に炊いてクルミごはん。ドラム缶ストーブで焼きイモを作り、山菜を天ぷらにして、農作業の疲れを甘いあずきで吹き飛ばす。
畑作りも、米作りも、冬を越すための保存食の用意も、殆ど全てをいち子はたった一人でこなします。もちろん長年小森に住んでいる人々の知恵を借りてお互いに助け合っていかなければ、自然が強く息衝く土地ではとてもやっていけないけれど、自分の手が届く範囲の事は全て自分でやる。失敗しても誰かのせいには出来ず、上手くいったからといって別段褒められるわけでもない。
だからこそ、そうしてこしらえた恵みを口いっぱいに頬張るときのいち子の顔は、私たちが見たこともないような、なんともウマそうな表情になってしまっているのかも知れません。
ページをめくればむせ返るようないのちの匂いが漂う、不思議な作品です。
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